
ツララのオガケンさんが過去に手掛けたミノーで世界中の第1投というコンセプトでした。
独特なミノーです。
重心移動ありで、カウントダウン仕様。
適切なリトリーブスピードがシビアですが、フックにもよります。
フックは錆びてますが、リアのクアトロフックは珍しいので、重量バランスの参考におつけします。
中古につき神経質な方はご遠慮下さい。
以下は小川健太郎さんの過去原稿から引用です。
●自発的な波動
じつは、私の思う集魚効果のひとつに、この『側方(斜め後方)への自発的(に見える)波動』というものがある。
ミノーなどのプラグは、水中で曳くとリップで受けた抵抗を利用して体を左右に振りながら泳いでいるように見せる。
しかし、きれいに泳いでいる一般のミノープラグはほとんど後方の水を掻き回しているだけに過ぎず、側方へはそれほど振動を伝えない。
これでは水を掻き回すただの物体で、水を掻き分ける部分をリップ任せにしてしまっているので、水を押すわけではない。
したがって視覚的な効果以外は望めないのだと思う。
キャストが魚のいるところに正確にできる人間ならこれでも十分かもしれないが、はじめてのエリアで見当もつかないや、私のようにモノグサな人間の場合は、魚に出会うまで相当な苦労を強いられてしまうだろう。
そこで、魚の方から寄ってくるプラグを探す(または作る)必要があるのだ。
魚がついてくるルアーを総合して考えてみると、ニオイや色、反射など、他のルアーにはないなんらかの信号を発しているものだが、ミノープラグの『泳ぎ』という部分は、見えないこともあってなかなかその信号について触れられなかったのだと思う。
しかし、泳ぐ魚は左右に水を掻くようにキックしている。
これはただ動かされている棒と大きく異なる点だと思う。
これを曲がらないミノーで再現するには無理があるというものだ。
動きが多少変になるか、ラパラのように振り幅の中心軸をリア側に持っていかなくてはならないだろう。
そこで懸命に私がない頭を絞って考えたルアーがザ・ナイフ7cmカウントダウンというルアーだ。
このルアーはボディ形状が偏平になっているのだが、ウェイトの位置が変わっている。
振り幅の中心軸はそれほど後ろではない状態で、リア下部にウェイトを配置しているのだ。
これによってウォブリングで動いたテール側が、ボディが扁平なため下部がスライドするようなカタチで倒れ、慣性でボディが余分にブレたカタチで水を押してしまう…という大変わかりにくい構造を考えだしたことによって、ただ投げて巻くだけで集魚効果のある波をつくり出すことができた。
この効果があったのか、公開テスト初っ端初キャストから大勢の見ている前で64cmのバスを釣ってしまったのだ。
自分では予想もしていなかった結果で、しかも本当に出来過ぎた話になったので、これはマグレだと見て全然いいと思う。
しかしSIN-ZOベイトも水面ジャンプテスト中に60アップに恵まれたので、何かの縁を感じずにはいられない。
とりあえずその後の釣果も最初ほどのインパクトはない(笑)ものの絶好調で、魚のほうから襲ってくるため、この波動に関する読みはほぼ間違いないと考えている。