【基本情報|Release Information】
レーベル:King Records
品番:SKW-113 / SKW-114
フォーマット:2LP(ゲートフォールド)
国:Japan
リリース年:1977
タグ:Kayokyoku, Surf, Japan, Group Sounds, Electric Instrumental, Studio Work
【作品の解読|Decoding the Work】
ピンク・レディーの〈カルメン'77〉が、サーフギターの咆哮で再構築される。その一音で、時代がゆっくりと反転する——これは単なる懐メロの焼き直しではない。昭和歌謡という巨大な情念のアーカイブが、エレキというエンジンで再起動された光景である。
本作は、エレキギターの神様・寺内タケシが率いるブルージーンズによる、インストゥルメンタル・エレキ歌謡の集大成的2枚組。〈青春時代〉〈おんな港町〉〈失恋レストラン〉〈Hi Hi Hi〉など、1970年代後半の歌謡曲をエレキの咆哮とドラムの堅牢なスネアで再編する。だが、これは単なるカバーではない。声なきカラオケの形式を借りて、むしろ〈音〉のパトスのみを浮上させる「逆カラオケ」的試みとも言える。
録音はKing Studioによるもので、全体に厚みのあるミッドレンジ中心の設計。特に中域のギター帯域が前に出ており、エレキギターがまるで語るように鳴る。パーカッションはタケシ本人と西村協が担当しており、リズムというより「装飾音」としての打楽器の美学が徹底されている点も注目だ。
だがこのレコードの真価は、単なる懐古ではなく「郷愁の録音装置」としての機能にある。ジャケットには「歌のない」と明記されているが、それはこの音楽が「誰かの記憶を代わりに奏でる」ためのものであることを暗示している。声なき声、名もなきカラオケ。だがそこには、地方都市の喫茶店、成人式、町内放送の向こうから漂う、耳の奥の郷土感覚がたしかに宿っている。
本作は、Group Soundsの遺伝子を持ちながら、音響的にはむしろ和製サーフ・サイケの一種として聴くこともできる。たとえばLink Wrayが大島渚をサントラ担当したら、あるいは…そんな空想が似合う音のタペストリー。
安易なレトロとは一線を画す。これは、ポスト・歌謡曲時代の「残響の民俗誌」である。
【状態詳細|Condition Overview】
メディア:NM(非常に良好な保存状態)
スリーブ:VG+(経年汚れあり)
付属品:帯
【支払と配送|Payment & Shipping】
発送:匿名配送(おてがる配送ゆうパック80サイズ)
支払:!かんたん決済(落札後5日以内)
注意事項:中古盤の特性上、微細なスレや経年変化にご理解ある方のみご入札ください。完璧な状態をお求めの方はご遠慮ください。重大な破損を除き、ノークレーム・ノーリターンにてお願いいたします。