【Wrangler 10MJ デニムジャケット/ラングラー 1stタイプ復刻/日本製/サイズM】
デニムジャケットの歴史を語るうえで、
Levi’s 506XX(1st)、
Lee のカウボーイジャケット(101-J以前の源流)は、
必ず語られる存在です。
しかし――
その陰に完全に埋もれ、資料も実物もほとんど残っていない
“幻の1st”が存在します。
それが、Wrangler 10MJ。
今回出品するこちらは、
ラングラーの歴史において「1st」に相当する
10MJ デニムジャケットの 日本製復刻モデル です。
■ Wranglerというブランドの成り立ち
Wranglerは、1904年創業の Blue Bell社 を母体として誕生します。
もともとはワークウェア全般を手がける堅実なメーカーでしたが、
1940年代後半、
彼らは明確に「カウボーイのためのジーンズを作る」という方向へ舵を切ります。
このとき誕生したのが Wrangler というブランド。
Levi’s が「労働者(ワーカー)」、
Lee が「鉄道・作業服」をルーツに持つのに対し、
Wrangler は最初から 乗馬・ロデオを前提 に設計されたブランド。
つまり、出自が根本的に違います。
■ ロデオベンとWranglerの思想
Wranglerを語るうえで、絶対に外せない存在。
それが、伝説的ロデオテーラー Rodeo Ben(ロデオ・ベン)。
彼は実際のカウボーイたちの声を徹底的に聞き取り、
・サドルに座ったときに突っ張らない
・前屈・後屈・腕の可動を妨げない
・馬上でもストレスが出ないカッティング
といった、
“リアルな運動性”を最優先 に設計を行いました。
Wranglerのアイコンとも言える、
・斜めに振られたベルトループ
・巻き縫い中心の堅牢な縫製
・無駄を排した合理的ディテール
これらはすべて、ロデオベンの思想が根底にあります。
■ 10MJというモデルの立ち位置
10MJは、
Levi’sで言えば 506XX(1st)、
Leeで言えば カウボーイジャケットにあたる、
ラングラー最初期のデニムジャケット という立ち位置。
ただし――
リーバイスやリーの1stと、決定的に違う点があります。
それが、シンチバックを持たないこと。
Wranglerは最初から
「馬上で金具が干渉する要素」を嫌いました。
そのため10MJは、
・シンチバックなし
・極めてシンプルなバックパネル構成
という、
実用最優先の設計思想 が貫かれています。
■ Wrangler vs Levi’s vs Lee ― 1st思想の決定的な違い
Levi’s 506XX(1st)は、
耐久性を最優先した無骨なワークウェア。
Leeのカウボーイジャケットは、
作業性と着用感を高めたワークウェアの進化形。
そして Wrangler 10MJ は、
最初から「乗馬という目的」に特化した機能服。
金具を排し、
身体の可動を妨げず、
安全性を最優先する。
Wranglerの1stは、
“ワークウェアの延長”ではなく、
最初から完成された機能設計だった――
ここが最大の違いです。
■ UKロック/ハイファッション文脈で再評価されるWrangler
Wranglerはアメリカ西部の実用服でありながら、
UKロックやモードと強く結びついた稀有なブランドでもあります。
象徴的なのが Liam Gallagher。
Wrangler特有の直線的で構築的なシルエットは、
彼のスタイルに驚くほどフィットする。
さらに John Lennon、
そして Dior Homme 期の Hedi Slimane。
実用から反骨、
反骨からモードへ。
Wranglerは静かに文脈を横断してきました。
10MJは、そのすべての起点です。
■ なぜ10MJは幻なのか
・生産数が少ない
・実用で酷使された
・資料や写真が極端に少ない
その結果、
神話化されることもなく、
歴史の影に埋もれていきました。
だからこそ、
この復刻には意味があります。
■ 本品のディテールと仕様
こちらは日本製の復刻モデル。
当時の思想を、現代的な縫製クオリティで再構築しています。
・フロントプリーツ構造
・シンプルなバックパネル
・WranglerらしいWステッチポケット
・オレンジステッチが映えるインディゴデニム
そして特筆すべきが、
内側に備えられたアクションゴム。
これは、
馬上での動作時に身体の動きを妨げないための
Wranglerらしい合理設計によるディテールです。
なお、このアクションゴムは
取り外してしまうと再度取り付けることが困難な仕様となっており、
本品は オリジナルの設計状態を保ったまま となります。
着用感としては、
このゴムが入ることで
やや丸みを帯びた立体的なシルエットになり、
外した場合は、よりボックス寄りのシルエットになる設計です。
どちらが正解というものではなく、
Wranglerが当初想定した機能美を
そのまま体感できる点も、このモデルの魅力だと思います。
表記は M ですが、
体感としてはやや大きめに感じます。
実寸をご確認ください。
サイズ(平置き・cm)
・肩幅:51cm
・身幅:58cm
・袖丈:60cm
・着丈:57cm
※素人採寸のため、多少の誤差はご容赦ください。
■ まとめ
・Wrangler最初期「1st」にあたる10MJ
・506XXやLeeとは思想そのものが異なる設計
・ロデオ由来の合理主義
・UKロック/ハイファッション双方からの再評価
・資料も実物も極端に少ない幻モデル
・日本製復刻ならではの完成度
・アクションゴムを含めた本来の設計を体感できる一着
派手さはありません。
でも、分かる人には一発で刺さります。
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(2026年 2月 8日 23時 37分 追加)GT-16376