【基本情報|Release Information】
レーベル:Capitol Records
品番:ST-12565
フォーマット:LP
国:US
リリース年:1987
タグ:Glam, Hard Rock, 1980s, Studio Work, Vocal-Driven
【作品の解読|Decoding the Work】
1987年6月、レドンドビーチのTotal Access Recordingにて記録されたこの作品は、ハードロックがグラムの衣をまといながら、ブルースの地熱を背負って突き進む稀有な例だ。Great Whiteというバンドは、その名に反して白くはなかった。『Once Bitten』には、夜の底を這うようなベースラインと、獣の咆哮に似たJack Russellのヴォーカルが蠢き、Mick RalphsやPaul Kossoffの系譜を辿るかのような、ブルース由来の「余白を孕んだ」ギターソロが生きている。それは単なる技巧やスピードとは異なる、時間の溜めと裂け目を意識したサウンドデザインであり、Van Halen型の金属的カタルシスとは別の座標を指し示している。
中でも「Rock Me」――全米チャート入りを果たしたこの楽曲は、5分を超える構成において、ソフトなアルペジオから炸裂的なサビへの遷移を繰り返しながら、楽曲そのものがひとつの情動曲線を描く。メタルのように硬化しきらず、かといってAORのように甘くもない。その境界に踏み留まる、あいまいな熱。ブルースという「古傷」を帯びたこのバンドは、80年代のメタルの図式において奇妙に居場所がなかったが、それこそが本作を忘れがたいものにしている。
生々しいスタジオ録音(マイケル・ラーディとマーク・ケンダルによる共同プロデュース)、そしてロウ〜ハイミッドが前面に押し出されたミックスは、当時のFMラジオでの再生を強く意識した設計だが、同時に本作はCD時代への接続点として、アナログの終焉とデジタル化前夜の曖昧さをも記録している。そこには「ノスタルジー」の芽すら息づいており、たとえば終曲「Save Your Love」の余韻は、やがて失われるであろう感傷の粒子を漂わせる。
Great Whiteは、その後も活動を続けたが、本作に刻まれた“咬み痕”は、二度と再現されることはなかった。『Once Bitten』は、80年代アメリカのメタル景観に穿たれた、ひとつの「異音の断層」である。
【状態詳細|Condition Overview】
メディア:NM(非常に良好)
ジャケット:NM(シュリンク付き)
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