内容は言わずもがな。
ラインナップは興味深い(NWOBHM人脈)名手揃い。
Bernie Torme(Vo、G、Key、ex-Gillan、後にOzzy Osbourne、Torme、Desperado、GMS他)、James C.Bond(B、Taurus Pedal、Vo、ex-Stampede)、
Ron Rebel(かのRon Matthews、Ds、ex-(結成時) Iron Maiden(!))となります。
大傑作2ndソロ”Electric Gypsies”を制作し、結成したばかりの”Electric Gypsies”がツアー前にあっけなく解散。
急遽メンバーを引き入れ敢行した1983年10月~11月英国ツアーでの実況録音からの抜粋となります。
そもそもJimi Hendrixをルーツに持つものの、パンク分野で活躍したBernie Torme 。
非常に高い評価を受けたものの、HR回帰したIan Gillanにスカウトされ”Ian Gillan Band”(後に”Gillan”に改名)に加入。
”Mr.Universe””Glory Road””Future Shock”という大傑作を制作。
非常に攻撃的な演奏で高い評価を博し大成功を収めるものの、Ian Gillanは創作面で王立音楽院出身のColin Townsを重視。
創作面に不満を抱いたBernie Tormeは”Future Shock”リリース後に急遽脱退。再びソロへと転向するという経緯がございます。
そもそも”Future Shock”制作時に並行して1st制作が進められていた模様で、当時の同僚Colin Townsの手助けを借り制作を進めていた感。
”Gillan”の”Future Shock”用に用意したものの不採用となった楽曲を生かした作品という感があり、
もっと”Gillan”でギター中心の音楽性を指向したかった感が伺える音楽性でございました。
1st制作後にかの再結成Atomic Roosterに参加。
その後名手Randy Rhoadsを失ったかのOzzy Osbourneに呼ばれオーディション選考を兼ねツアー参加するものの、
「Jimi Hendrixのコピーは要らない」との心無い判断で解雇。
帰国後、今度はソロを母体として”Electric Gypsies”を結成。前作制作に臨むという経緯がございます。
1stはBernie Torme特有のパンク色の攻撃性が絡む音楽性であるもののNWOBHMや八十年代を睨んだ感のある整った音楽性。
後に聴かれるBernie Tormeの音楽性では一番八十年代HR色が強いもの。
(Key奏者込みの音楽性という事もあり)案外纏まった楽曲が揃い、
この音楽性を”Gillan”で生かしたかったというBernie Torme本人の意向が感じられる感がございました。
(”Gillan”では不採用となったものの楽曲の出来には自信を深め、”Gillan”脱退を決意させた感がございます...............................................)
2nd”Electric Gypsies”ではよりR&R色を強めた感のある音楽性。
Gillan加入以前のパンク分野で高い評価を受けた時代に回帰した感のある音楽性でもございます。
Bernie Tormeは感覚に任せたソロ演奏が特徴の感がございますが、前作の纏まりに比べ本音に近いスリージーな感覚のそれが強く感じられるもの。
また、Bernie Torme特有のパンク的で勢いがあるもののスリージーな感覚の楽曲が目立つもの。
但し、(八十年代と言う事もあり)メロディ重視の楽曲も目立ち興味深いものがございます。
その後のBernie Tormeの音楽性の基礎となった感がございます。
されど2ndソロ作を基に結成された”Electric Gypsies”は英国ツアー前にあっけなく解散。
急遽メンバーを引き入れ英国ツアーを敢行そして今作制作、という面倒な経緯がございます。
急遽メンバーを引き入れたという経緯があるもののアンサンブルは(キャリア組のラインナップという事もあり)非常に纏まり、安定感のあるもの。
スタジオ録音では予算の都合という安普請感があり躍動感が捉えきれない面がございましたが、
音楽性が音楽性だけに粗さもございますが、それを魅力と変え、またライヴ録音という事もあり非常に躍動感に満ちたもの。
ライヴ録音とあってオーヴァーダビング処理が効かない事もあり、スタジオ制作と異なる伸び伸びした演奏が聴かれる事がミソでございます。
また”Gillan”時代の楽曲も一曲収録。
Key奏者含む”Gillan”のクインテット編成とこのトリオ編成という違いがありアレンジが異なるものでございますが、
Bernie Tormeがこういう形にしたかったという感が伺えるものでございます。
クラブサイズ会場での録音という事もあり、音響効果も興味深いもの。
マイナーレーベルとあってスタジオ制作と同じ安普請の感がございますが、
逆にその手間暇掛けられぬ制作が吉と出た感のあるライヴ録音でございます.......................................................................
ボーナストラックは三曲。
同ツアーからの三曲でございますが、こちらはプロ用(客席ノイズ録音用)集音マイクでの録音の感がございます。
安定感のある本編とは異なる、ラフで勢いのある演奏・アンサンブルでございます。
正直音質は..............という感がございますが、
Bernie Tormeというミュージシャンの音楽性を鑑みると(ボーナストラックとは言え)収録が頷ける出来でございます.....................................
残念ながら評価は通受けとその後も通受けミュージシャンとして活動を行っていきますが、
グランジ/オルタナ登場以降の現代から見れば再評価に値する名作ライヴ盤の感がございます.......................................
Ozzy Osbourneには心無い理由で解雇となったものの、時代は八十年代。
前任名手故Randy Rhoadsにせよ、後任名手Jake E.Leeにせよ、(音楽性が異なるものの)「構築性のある音楽性とソロワーク」が特徴のギタリスト。
感覚的にソロを繰り広げる「忙しない」とも言われたBernie Tormeのスタイル。
当時のOzzy Osbourneが指向する整った構築性の音楽性には合わなかった感があり、
また時代の要望と合致しなかった事が不採用に繋がった感がございます。
但し今作ライブ盤でも”Lightning Strikes”等々「こういう事も出来るのですが」と言いたげなソロが各所で聴かれ、
また他の楽曲においてもスタジオ制作の安普請感を払うかの様なライヴ録音という感が加わっている事がミソ。
楽曲の魅力が録音的に判り易くなっており、Ozzy Osbourneの当時の音楽性に合わせる音楽的な器用さも持ち合わせている事が伺えるもの。
もし採用となっていたら........................と思わせるものがございます..............................................................................................
Ozzy Osbourne Band在籍時のツアーの観客の一人が何と!後の後任名手Zakk Wylde!
非常に感銘を受けたとの事でございましたが、Zakk Wyldeの演奏スタイルも荒々しさを特徴としたもの。
Bernie Tormeの影響を見る感がございます。
またここ近年、同じフェスティバル出演という事でBernie TormeがOzzy Osbourneを楽屋に訪ねたところ、
Ozzy Osbourneが大層喜んだとの話がございます。
Bernie Tormeの才能を非常に称賛(何かねぇ.....)との事でございますが、Ozzy Osbourneもツアーから引退という時期。
歳も取り引退も近く、人が丸くなった感もございますが、時代が変化した現在ではBernie Tormeの指向する音楽性は..................
という感がございます。
Bernie Tormeの再評価を願いたいものでございます..........................................................
R&R寄りのHRとも呼ばれた”Gillan”ではございます。
その音楽面の攻撃性や鋭角さはこのBernie Tormeが担っていた事が判る音楽性となっております..........................................
この機会に是非。