国内の大手レコード会社からリリースされるCDは高くてなかなか買えないでいるのだが、本作は大好きなセロニアス・モン
ク集なのに加えて、従来のHQCDよりも更に高音質なUHQCD(Ultimete Hi Quality CD)という初めて耳にする製法となって
いるので、個人的には普通のCDの方が音楽的に良い音がすると思っていながら、オーディオ的にも興味津々買ってみた。山中
プレイをしていたのかは全く記憶に残っていないので、はたしてどういうことになっているのか楽しみだ。
山中の「Heartbreak Hill」「New Days, New Ways」、モンクの「Pannonica」「In Walked Bud」「Rhythm-a-ning」「Rudy, M
y Dear」「Criss Cross」「Hackensack」、山中とモンク曲のメドレー「Nobody Kows~Misterioso」、「Thelonious Monk / Monk
's Music(57年)」に収録されているウィリアム・ヘンリー・モンクの「Abide With Me」で全10曲。
山中がピアノの他にシンセ等のキーボードも多用しているのと、ケリーがエレべを弾いていることもあって、上原ひろみとPM
Gを足して2で割ったような感じのオリジナルの1曲目「Heartbreak Hill」はかなりフュージョン的ではあるけれど、これはこ
れで悪くない。また2曲目「Pannonica」のようなモンクの楽曲もエレクトリックなサウンドにバッチリ嵌っているね。近作
はかなり斬新で、テーマのメロディーはそのままで現代的なビートに変えただけでも違和感なくナウい曲へと進化するので、
どれだけ時代を先取りしていたのかということになる。曲によってのトリッキーなテーマや部分的に拍子を変える(4拍子の
曲に2拍子を挟み込むとか)ことも、コンテンポラリージャズ的な要素の源流といえるのだが、その辺は5曲目「In Walke
d Bud」~9曲目「Hackensack」までのモンク曲のオンパレードを聴いても一目瞭然だろう。ただし山中の場合はトリオとし
ての演奏自体がイマイチ面白くないのが残念。ベースのケリーはまあまあとして、リムショットを多用しているパークスのド
ラミングがアイデア不足な気がするんだよね。そのせいでどの曲も同じ調子に聴こえてしまうのだが、それには山中がワンマ
ンに弾き倒していることも関係していて、スリリングなインタープレイの応酬とは程遠い演奏になってしまっているので、最
低限ケリーとパークスのソロの見せ場も用意するなりして、曲中にメリハリをつけて欲しかった。
ということで演奏は期待していたほどではないし、録音(エンジニアはEric Elterman)も各楽器が必要以上に柔らかい音で録
れているのが、UHQCDの特徴なのかは分からないけれど、本来は柔らかい音の方が好きな私ではあるけど気に入らない。オ
マケのDVD(「Hackensack」「Criss Cross」「Rhythm-a-ning」を収録)
DISC 1
| 1 | ハートブレイク・ヒル |
| 2 | パノニカ |
| 3 | ノーバディ・ノウズ~ミステリオーソ |
| 4 | ニュー・デイズ、ニュー・ウェイズ |
| 5 | イン・ウォークト・バド |
| 6 | リズマニング |
| 7 | ルビー、マイ・ディア |
| 8 | クリス・クロス |
| 9 | ハッケンサック |
| 10 | アバイド・ウィズ・ミー |
DISC 2