ERIC CLAPTON - DENVER 1983 SOUNDBOARD(2CDR)
Red Rocks Amphitheater, Denver, CO, USA 16th July 1983 STEREO SBD(from Original Masters)
★初登場・超高音質ステレオ・サウンドボード・マスター・カセット!!
【マネー・アンド・シガレッツ・アメリカンツアー・セカンドレグの初登場マスター収録!】
近年、驚きの未公開マスターを提供してくれている海外テーパーより、またしても驚愕の初登場マスターが届きました!エリック・クラプトンが83年に実施した「マネー・アンド・シガレッツ・アメリカンツアー・セカンドレグ」から、終盤の7月16日に行なわれた、コロラド州デンヴァー公演初日の高音質ステレオ・サウンドボードマスターです。
これには既発盤がありますが、それにはレギュラーセットラストのLaylaが未収録でした。しかし本作にはしっかり収録されています(PAアウトにはありがちなことですが、アンコールだったFurther On Up The Roadsは録音されていなかったようです)。音像を聴いていただくとすぐお気づきのように、会場のPA卓で録音された「PAアウト」音源です。よくモノラルで録音されることが多いPAアウトですが、本作はステレオできちんとミックスされています。音質はブートレッグの評価サイトGeetarzでも「SB5」となっていたように、最高レベルの音質ですので、プレスCDでリリースしてもいいほどでしたが、The Shape You're Inの0:35 ? 0:48時点にテープチェンジによる欠落箇所があったため、当店にて別箇所から補填していることと、ディスク2で僅かに音質が落ちるため、やむなくのCDRリリースとなりました。しかし音質、ステレオ・セパレートともに素晴らしいマスターですので、初のLayla収録となる本作を是非お楽しみください。
【魅力溢れるセットリストで行なわれた日!】
ではここで、本作が録音されたコンサートを含み、この年のクラプトンの活動を振り返ってみましょう。
≪1983年2月1日:アルバム「MONEY AND CIGARETTES」リリース≫
・1983年2月1日~3月3日:全米ツアー、ファースト・レグ
・1983年4月8日~5月23日:イギリスを含むヨーロッパツアー
・1983年6月6日:ロンドンでのチャリティ・コンサートにパブロック・デュオ、チャス&デイヴと共に出演
・1983年6月25日~7月17日:全米ツアー、セカンド・レグ ←★ココ★
・1983年9月20日、21日:ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールでの「ARMSコンサート」出演。ベック、ペイジと共に三大ギタリストが初めて同じステージに立ったと話題になった(21日は「プリンシズ・トラスト」名義)。
・1983年11月28日~12月9日:「ARMS USツアー」
この年の後半には、あの「ARMSコンサート」のオーガナイザーを務めるという大役を果たすわけですが、それまでにも長期ツアーを敢行するという、非常に精力的な活動年だったことがお分かりいただけるでしょう。それもそのはず、前年まで、あの「JUST ONE NIGHT」を生み出したオール・ブリティッシュバンドを居心地よく継続していたのですが、ニュー・アルバムのレコーディング中に、メンバーのあまりの怠惰ぶりに立腹したクラプトンはアルバート・リーだけを残し全員を解雇するという大ナタを振り下ろしました。その結果、今度は米英混合の実力派ミュージシャンが脇を固めることになりました。その勢いを駆って完成したアルバム「MONEY AND CIGARETTES」のリリースと同時にスタートしたのが、この年のツアーだったわけです。気力・体力ともに充実していたクラプトンの様子を物語るのがこのタイトなツアー日程だったと言えるかもしれません。
I Shot The Sheriffからスタートするというレアなオープニングだった全米ツアー、セカンド・レグでしたが、この日のこのナンバーの後奏でもブラッキーがよく歌っており、好調ぶりが示されます。そして早くも Double Troubleで凄まじいプレイが飛び出します。人生最悪の不運に見舞われた男の嘆きを叫びと共に吐露するような激しさがこのソロには込められているようです。前半のハイライトはこの曲です。
当初の全米ツアーでは当該アルバムからのナンバーは多くセットインしていたのですが、ツアーの進行とともに徐々に新曲はセット落ちし、このアメリカンツアー・セカンドレグでは The Shape You're In 1曲のみとなってしまいました(クラプトンのツアーにはよくあることでした)。しかしこの曲を残した理由が本公演でも頷けます。曲中、エンディングと、2回のソロがあるのですが、そこでのパフォーマンスは、クラプトンとアルバート・リーの火を噴くようなインタープレイとなっているのです。この日の終盤のインタープレイの長いこと、長いこと!5月のヨーロッパツアー時よりもはるかに長いです。二人がノリノリだったことが聴けば分かります。このツアーでの新曲は、この曲がキラーチューンだったと言えるでしょう。アルバート・リーとのコンビネーションは冴えていたようで、後年にはクラプトン自身が「最も刺激的だったセカンドギタリスト」としてアルバート・リーの名前を挙げたほどです。彼の貢献度を称え、Sweet Little Lisaで彼をフィーチャーしているほか、Lay Down Sallyのソロも彼に譲っています。また、珍しいことに、Laylaのイントロではいつもクラプトン自身が弾いているお決まりの7連フレーズをリーが弾いています。リーは曲中のコーラスパートの同フレーズも弾いているのですが、これ以前これ以降のセカンドギタリストとは異なり、1オクターヴ低く弾いているのが面白いです。この曲におけるクラプトンの後奏のソロは短めに切り上げていますが、素晴らしい出来です。リーはWorried Life BluesとDouble Troubleではエレクトリックピアノに回っていて、器用なところを披露しています。また、Blues Powerのイントロは普段とは異なるアレンジで、この曲だと気づかないほどです。こうした工夫も含み、この日は終始クラプトンの「上手さ」に魅了される日だったと言えるでしょう。
さらにこの日には特別なナンバーがセットインしていました。後半のブルースメドレーに組み込まれたDon't Say You Don't Love Me(正しい曲名はCountry Boy )です。これはクラプトンが敬愛するマディ・ウォータースのナンバーです。この年の4月30日にマディが亡くなってしまいました。その後のツアーだったこの公演にて、クラプトンはマディを追悼するため、特別にこのナンバーをプレイしたと思われます。クラプトンがこの曲をプレイしたのは、このツアーだけでした(再びこの曲をプレイしたのは、2022年のアメリカンツアーのアコースティックセットでした)。生前、マディはクラプトンを「義理の息子」と呼び、ブルースの後継者として認めていました。二人の共演もたびたび実現し、クラプトンにはかけがえのない思い出として心に刻まれていたブルースの師マディ。マディへのはなむけとしてこのナンバーを歌うクラプトンの心情まで推し量って聴いていただけたらと思います。Cocaineでのワウペダル踏みまくりのソロも痛快です。時期的には、アルコール中毒の危機的な状況を脱し、克服に向かって歩み出した頃で、クラプトンには精彩が戻ってきていました。そのため、全編を通じてクラプトンとバンドのパフォーマンスはタイトで、円熟の極みと言えるクオリティです。ドナルド・ダック・ダンと「461」から70年代のクラプトンを支え続けたジェイミー・オールデイカーのリズムセクションは強力と言う他ありません(これが85年ツアーまでの強力なアピールポイントとなっていきます)。セットリストも、代表曲あり、ブルースあり、新曲あり、と飽きさせません。
一般的には80年代前半のクラプトンは「精彩を欠いていた」とする評価もありますが、それがまったく当て外れであったことを証明するのが本作です。この演奏を聴いて、誰が「精彩がない」などと言うでしょうか。
83年ツアーでははずせない一作と断言できます。しかも素晴らしいステレオ・サウンドボード音源です。どうぞクラプトンのプレイをご堪能ください。
Disc:1 (50:27)
1. I Shot The Sheriff
2. Worried Life Blues
3. Lay Down Sally
4. Let It Rain
5. Double Trouble
6. Sweet Little Lisa
7. Key To The Highway
8. The Shape You're In
Disc:2 (38:58)
1. Wonderful Tonight
2. Blues Power
3. Don't Say You Don't Love Me
4. Have You Ever Loved A Woman
5. Ramblin' On My Mind
6. Cocaine
7. Layla
Eric Clapton - guitar, vocals
Chris Stainton - keyboards
Donald 'Duck' Dunn - bass
Jamie Oldaker - drums
Albert Lee - guitar, piano, vocals
STEREO SOUNDBOARD RECORDING
Uxbridge 2761